【受賞】第13回高専パワエレフォーラム
機械電子工学科の学生が優秀発表賞を受賞しました
2021年3月12日、長岡技術科学大学(対面とオンラインのハイブリッド開催)で行われた「第13回高専パワエレフォーラム」に機械電子工学科 米盛研究室の学生が発表し、機械電子工学科5年生の 綿貫 歩さん(指導教員:米盛 弘信 准教授)が電気学会東京支部新潟支所より優秀発表賞を受賞しました。
高専パワエレフォーラムは、長岡技術科学大学パワー研と、パワーエレクトロニクスに関する研究をしている高等専門学校との連携を強化し、パワエレ人材の育成を促進することを目的として運営している会です。
2020年度は、コロナ禍ということもあり、例年より研究時間が確保できず困難な年でした。また、参加者の都市間移動と密を避けるため、実発表とオンライン発表を併用したハイブリッド開催となりました。例年とは違う発表形式でしたが、日ごろの研究成果を大いに発揮してくれました。
受賞概要(学年は2020年度当時)
受賞論文 IH調理器用AC-AC直接変換回路の加熱効率改善に関する研究
- 受賞者
- 綿貫 歩(5年 機械電子工学科)
- 米盛 弘信(機械電子工学科 准教授)
- 受賞名
- 優秀発表賞
- 受賞日
- 2021年3月12日
- 論文要旨
-
IH調理器の加熱回路は、一般的に商用電源を直流へ順変換し、さらに直流を高周波交流へと逆変換して50Hzを20kHz程へと変換している。同方法は、一度直流に順変換して再度高周波交流へ逆変換するため、損失が大きくなる。そこで本研究室では、改善回路を提案している。本提案回路は、交流商用電源を双方向スイッチによって直接高周波へ変換することで素子の導通損失を減らす回路方式である。しかし、先行研究では実用に供する変換効率に達することができなかった。これを筆者は、スイッチング素子の損失と制御回路の最適化不足を考えた。
そこで本研究では、素子の種類、及び制御回路を改善することで変換効率をどこまで改善できるか検討する。
メッセージ(学年は2020年度受賞当時)
綿貫 歩さん(5年 機械電子工学科)
この度、第13回高専パワエレフォーラムにて優秀賞を受賞させていただき、大変光栄に思います。本研究を遂行する中で様々な測定器を駆使して、回路を構築してきましたが、様々な失敗がありました。その都度、貴重なお時間を割いて遅くまでご指導いただいた米盛先生をはじめ、研究室の先輩方、同級生には非常に感謝しております。受賞を通して、研究のみでなく様々なことに対して熱心に、真剣に取り組むことが重要であるということを実感するとても良い経験となりました。今回の受賞でおごることなく励みとして、今後もIH調理器用の直接変換回路の変換効率改善に関する研究を進めたいと思います。
機械電子工学科米盛 弘信准教授
このたび、綿貫くんが「優秀賞」を受賞し、指導教員として大変嬉しく思います。高専パワエレフォーラムは、全国にある高専のパワーエレクトロニクス関係の研究室が集まって発表を行う研究発表会であり、ここで認められることは非常に名誉なことと存じます。
綿貫くんが研究している内容は、家庭用IH調理器の効率改善のために、既存のAC-DC-ACの電力変換を改善し、AC-ACのダイレクト変換を実現することで既製品のIH調理器の改善を図るものです。まさに社会生活と密着した研究テーマであり、我々、高専の教員と学生が一緒になって実験ベースで研究に取り組むことで次世代のイノベーションを実現していきたいと考えております。これからも社会に貢献できるように学生共々がんばってまいりますので、よろしくお願いいたします。
表彰状
大会概要
- 名称
- 第13回高専パワエレフォーラム
- 期日
- 2021年3月12日
- 会場
- 長岡技術科学大学 ※コロナ禍のため、対面とZoomによるオンラインのハイブリッド開催
- 主催
- 長岡技術科学大学 パワー研