【連携事例】企業と共同開発した自動走行ロボットキットが発売|サレジオ高専TOPICS & EVENT Site
  • 連携参加学生の川島さんと米盛准教授

【連携事例】企業と共同開発した自動走行ロボットキットが発売

機械電子工学科の学生が企業と連携して開発を行いました

2021年度に、機械電子工学科 5年生の 川島 爽義 さん(学年は取材当時)が株式会社ビット・トレード・ワンと産学連携を行い、その際に開発協力をした自動走行ロボットキットが販売されました。

コロナ禍で直接会っての相談などが難しい環境のなか、企業と学生との間で多くのオンラインミーティングやメールのやりとりを重ねて、長い歳月をかけ晴れて形にすることができました。このような環境下でも積極的に活動し、成果を残す学生を誇りに思います。

なお機械電子工学科の体験入学では、このロボットキットを使った講座も開講しています。

連携製品概要

電子工作入門!自動走行ロボットキット D3BV
連携企業
株式会社ビット・トレード・ワン
開発参加メンバー (学年は取材当時)
川島 爽義 (5年 機械電子工学科)
米盛 弘信 (機械電子工学科 准教授)

自動走行ロボットキット D3BV

「電子工作入門!自動走行ロボットキット D3BV」は電子工作に習熟したいユーザーのための入門用ロボットキット。サレジオ高専の学生や先生と共同開発したこのキットは、抵抗やコンデンサなどのハンダ付けを行うだけで自動走行するロボットを作ることができます。組み立てマニュアルも付属し、ハンダ付けが初めての方でも安心して練習に取り組むことが可能です。

電子工作入門!自動走行ロボットキット「D3BV」 | Bit Trade One, LTD

開発に参加した学生の川島さんにインタビュー

Q.製品のどんな部分に開発協力をしましたか?

色々な工程に関わり、特に回路部分の開発について協力しました。機械電子工学科の「カルガモ君ロボット」と「自動走行ロボットカー」を参考にしましたが、回路構成としては全く新しいものになっています。

Q.製品開発において、大変だったことは?

コロナの影響で直接会ってミーティングする機会が少なかったことです。オンラインで1か月に1~2回程度しか話す機会を持てないような時期もありましたし、試作品などの現物を一緒に確認しながら検討できないので、打ち合わせしづらい部分がありました。また、学校の課題との両立も大変でした。

Q.今回の連携を通して得られた経験を教えてください。

「製品化」ということでコスト面など様々な部分への配慮も必要となり、日々高くなっていく要求に追いつけるよう開発を進めていったことは良い経験になったと思います。

メッセージ

株式会社ビット・トレード・ワン 代表取締役 阿部 行成 設計部 北原 一総

今回のインターンシップでは、実際に製品を設計する際に気を付けるべき組み立てやすさ・部品の調達しやすさを考慮した設計を学生さんに体験いただけたと思います。新型コロナウイルスの影響もありスムーズに進まないこともありましたが、製品化への筋道を辿ることができたことで、今後学生さん方の自由な発想から生まれたソリューションを世の中に広められるようになると期待しています。

製品について、弊社のロボットキットは多くがマイコンを搭載しプログラムで動作していますが、今回発売したD3BVについてはマイコンを搭載せず回路のみで自律動作を行う点が特色です。ハンダ付けを行うだけで、完成すればすぐにインタラクティブな動作をするロボットが出来上がることから、魅力の高い製品になっていると感じます。

機械電子工学科米盛 弘信准教授

本取り組みは、社会実装教育のひとつとして、近隣の相模原市に本社と技術センターがある株式会社ビット・トレード・ワン様と共同で進めてまいりました。1年目は長期インターンシップをキックオフとしてスタートし、2年目は産学連携の形で活動いたしました。今回発売に至った“自動走行ロボットキット「D3BV」”は、本校の体験入学で実施してきた「自動走行ロボットカー」と「カルガモくんロボット」をベースとして、担当の川島くんがオリジナルの回路を開発いたしました。開発の中では、部品の入手性・コスト・作業性等を考え、製品を作り込んでいきました。このような製品開発の経験は、通常のロボコン等における“ものづくり活動”では得ることができないものであり、学生にとって非常に貴重な機会であったと思います。今後も継続した活動を推進していきたいと考えております。なお、本ロボットキットは、公式オンラインショップで発売されているほか、本校体験入学でも製作体験いただける予定です。どうぞよろしくお願い致します。

フォトアルバム

  • 基板にはサレジオのロゴマークも
  • 手のひらサイズのロボット
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